
トルコ料理はなぜ世界三大料理なのか
知っているけれど、説明できない
世界三大料理といえば、フランス料理、中華料理、トルコ料理。日本では広く知られた言い方です。
ただ、こう聞かれると多くの方が詰まります。「トルコ料理って、何?」
ケバブは思い浮かぶ。でもフランス料理や中華料理と並ぶ理由がどこにあるのかは、はっきりしない。この記事はそこだけを説明します。
先に、正確なところ
断っておくと、国際的な機関がこの三つを選定した、という事実はありません。広く言われている表現で、とくに日本でよく使われます。
ただし言い方が慣用だからといって、中身が空というわけではありません。三つに共通する条件がはっきりあります。
共通点は「宮廷料理」であること
三つとも大帝国の宮廷料理から発展したという点で共通しています。
権力者のために、その時代の最高の食材と最高の料理人が集められ、競い合い、体系として整えられた——という成り立ちです。
日本料理やイタリア料理がこの三つに入らないのは、質の問題ではありません。宮廷料理から発展した体系ではないという、分類上の理由です。
その宮廷が、トプカプ宮殿です
ここが、この話がイスタンブール旅行とつながるところです。
トルコ料理が大きく発展したのはオスマン帝国の時代です。皇帝の住むトプカプ宮殿には、帝国の各地から料理人が集められました。バルカン半島、中東、北アフリカ、コーカサス——広大な領土のそれぞれの食材と技法が、一つの厨房に持ち込まれたことになります。
宮殿の厨房は、味を競い、記録し、改良する場所でした。今日のトルコ料理の幅の広さは、この時代に集められたものの幅の広さです。
そしてその厨房は、今も見学できます。トプカプ宮殿の厨房棟は公開されており、当時使われた巨大な調理器具や食器のコレクションが展示されています。宮殿を回るとき、ハレムと宝物館だけでなく厨房にも寄ってみてください。この記事の答えが、そこに置いてあります。
では、何を食べればいいのか
成り立ちがわかったところで、実際の食事の話です。宮廷料理の子孫といっても、いま街で食べられるものは驚くほど日常的で、そして安いものが多くあります。
屋台のサバサンド、指をさすだけで頼める大衆食堂の煮込み、2時間かける朝食、そして焼きたてのキュネフェ。具体的な料理と店の選び方はイスタンブールで何を食べるかにまとめています。
ケバブ以外に何があるのか、という問いへの答えは、想像よりずっと長い一覧になります。
よくある質問
世界三大料理とは何ですか?
フランス料理、中華料理、トルコ料理を指す言い方です。国際的な機関が選定したものではなく、広く使われている慣用的な表現で、とくに日本でよく知られています。
なぜトルコ料理が入っているのですか?
三つに共通するのは、いずれも大帝国の宮廷料理から発展した体系だという点です。トルコ料理はオスマン帝国の宮廷で、帝国各地から集められた料理人と食材によって整えられました。
なぜ日本料理は入っていないのですか?
質の問題ではなく分類の問題です。この三つは宮廷料理から発展した体系という条件で括られており、日本料理やイタリア料理はその成り立ちに当てはまらない、という説明が一般的です。
トプカプ宮殿の厨房は見学できますか?
できます。宮殿の厨房棟は公開されており、当時の巨大な調理器具や食器のコレクションが展示されています。ハレムと宝物館だけで引き返さず、厨房にも寄ってみてください。
トルコ料理はケバブ以外に何がありますか?
屋台のサバサンドやムール貝の詰め物、大衆食堂の煮込み料理、数十の小皿が並ぶ朝食、バクラヴァやキュネフェなどの菓子まで、幅は非常に広いものです。地中海、バルカン、中東の伝統が重なった料理です。


